当院の診療は、トラブルが起きている部位だけではなく、「お口全体をトータルで診る」視点を大切にしております。

患者さまが求める治療を提供することは当然です。しかし、治療後の生活でまたむし歯や歯周病を引き起こしたり、将来歯を失ったりしないよう、当院では歯とお口の健康のためにやっておきたいことを総合的にアドバイスしています。また、矯正歯科や口腔外科の専門医と密な連携を図り、高度な歯科診療を提供しております。

むし歯予防のポイントは何といっても「歯磨き」です。食後はもちろん、コーヒーを飲んだ後にも歯を磨くくらい、こまめにセルフケアすることが理想的です。歯ブラシに加えてフロスも使用すれば、より効果的です。

そうは言っても「毎日忙しくてそんなに頻繁に磨けないよ」という方も多いと思います。そんな方は「1日1回はしっかり磨く」ことを意識してみて下さい。

むし歯になりやすい人は「歯磨きの時間が短い」傾向があります。たとえ1日3回磨いていても、1回あたりの時間がわずか1～2分程度では、毎日同じところを磨き残してしまいます。極論を言うなら、1日3回ズボラな磨き方をするよりも、1日1回だけでも隅々まで徹底的に磨くほうが良いくらいです。

また、セルフケアだけでなく、定期的に歯科医院でプロのケアを受けることも大切です。当院では、2～3ヶ月に1度のペースを目安とした、定期検診をおすすめしております。

むし歯治療に痛みが伴うと、患者さまの身体に負担を与えるだけでなく、歯科医院に行くことすらためらわせてしまいます。当院では適切な麻酔の使用などを通じて、患者さまが「なるべく痛みを感じずに済む」むし歯治療を心がけております。

歯は一度削ると自力では再生しないので、人工の素材で補うしかありません。つまり、歯を削る治療には相当慎重になる必要があるのです。

当院では「なるべく削らない治療」を重視しております。痛みの原因が「むし歯なのか、歯周病なのか」がはっきりしない場合は、リスクを伴わない歯周病治療(お口のお掃除)を優先し、それでも削る必要があるときのみ、削る治療を実施します。

当院では、患者さまに治療スケジュールや進捗状況をきちんと理解していただき、そのうえで治療を進めることを徹底しております。急性症状が起きた場合や、患者さまのご希望があった場合を除き、初診の患者さまにいきなり麻酔や削る治療を行うことはありません。安心してお越し下さい。

お子さまの歯科治療で最も大切なことは、「お子さまを歯医者嫌いにしないこと」です。

お父さま・お母さまは、お子さまの乳歯にむし歯を見つけると、「すぐに治療しなければ…」と焦るものです。しかし、歯科医院に慣れていないお子さまに無理やり治療を行うと、次回から嫌がって治療を受けていただけなくなる恐れがあるのです。

一度歯医者嫌いになってしまうと、大人になってからも定期検診や治療がおっくうになり、将来的な歯とお口の健康を考えるうえでも、非常にマイナスです。

そこで当院では、まずは治療を受ける練習を行ってもらっています。診療ユニットにひとりで座ることから始め、「口を開ける」「バキュームに慣れる」といった小さなステップを踏みながら、お子さまが無理なく治療に移行できるようにサポートします。

治療開始までにかかる通院回数は、お子さまによってバラバラです。一人ひとりのペースを尊重して、歯科衛生士が根気強くお手伝いしますので、ご安心下さい。

当院は「キッズスペース付きの個室診療室」を設けており、お子さまが小さいうちから、親御さまの治療の際に一緒にお越しいただくことができます。

お父さま・お母さまが治療を受ける姿を見ながら育ったお子さまは、いざ自分が治療を受けるときも抵抗が少なく、スムーズに開始できる傾向があります。

ぜひ日頃から親子やご家族でそろってご来院いただき、歯医者好きのお子さまに育ててあげて下さい。

当院では、予防のための矯正治療を大切にしております。歯並びが悪いと磨き残しが出やすくなってしまうため、矯正治療でセルフケアがしやすいお口の状態を作っておくのです。

特にお子さまの場合は、成長期を活用して、顎の骨を拡大しながら矯正治療を行うことができるので、将来的な歯並びのために歯を抜くリスクを抑えることができます。また、反対咬合(受け口)の治療も4才ごろから実施しております。